ボーンブロスとは? ボーンブロススープの作り方や注意点など

ボーンブロスとは? ボーンブロススープの作り方や注意点など

近年、体のための食生活を心がける人を中心に、ボーンブロスが注目されています。ボーンブロスとは、家畜の骨を煮込んでとる出汁(だし)のこと。自分で作ることもできますし、市販もされていますが、さてボーンブロスとはどのようなものなのでしょうか。注目されている背景、栄養価や健康効果、作り方や気をつけたいことについて、お伝えします。

ボーンブロスの基礎知識

まず、ボーンブロスについて、基本的なことを把握しておきましょう。

ボーンブロスとは?

ボーンブロスは英語で「bone broth」と書きます。boneは「骨」、brothは「出汁」という意味で、牛や豚、鶏の骨などをじっくりと煮込んでとったスープのことです。肉のついた骨を使うことや、野菜を入れることもあります。

ボーンブロスが注目される背景

もともと骨には、うま味成分やさまざまな栄養素が含まれています。ラーメンのスープを思い浮かべると、わかりやすいのではないでしょうか。豚の骨や鶏ガラなどからとった出汁をとり、店独自の味として売りにしているラーメン店は、数多くあります。

その工程が一般に広がってきた背景としては、SDGsやフードロスといった考えが社会に浸透してきたことが挙げられるでしょう。骨は食べることができませんから、基本的には捨てるものでした。しかし、SDGs、フードロス活動の活性化により、うま味や栄養素を無駄にせず、最後まで使いきろうという流れが生まれたということです。

もうひとつ、食べ物に対する考え方の変化も要因として挙げられるでしょう。

例えば、食品アレルギー、添加物など、食品への消費者の関心が高まっていることが、そのひとつです。体は食べた物で作られていますから、口にするなら安全で安心な食材が望ましい――そういった意識の広がりが、ボーンブロスへの注目にもつながっていると考えられます。

ボーンブロスの栄養価とメリット

それでは、ボーンブロスにはどのような栄養価、メリットがあるのかについてみていきましょう。

ボーンブロスに含まれる栄養素

牛、豚、鶏など、家畜の種類や使用する部位によっても多少の違いはありますが、ボーンブロスには骨から溶け出したカルシウム、リン、マグネシウムなどのミネラルが含まれています。そのほか、タンパク質を構成するアミノ酸、コラーゲンなどの栄養素も豊富です。

いずれも、骨をじっくり煮込むことで抽出できます。

ボーンブロスの健康効果

多様な栄養素を含むボーンブロスには、さまざまな効果や作用があると考えられています。

例えば、腸内細菌のバランスを整え、腸の働きをよくすることです。腸は「第二の脳」ともいわれ、体調を維持するうえで重要な器官であることが、近年の研究で明らかになってきました。腸内環境が改善すれば、便秘も解消し、美肌作りや免疫力の向上にも期待できるでしょう。

そのほか、アミノ酸は、筋肉や血液、髪の毛、皮膚といった体の土台を作るもとですし、カルシウムやリンは、骨を強くする栄養素です。コラーゲンは、関節や皮膚の健康を維持する栄養素として知られています。

ボーンブロスの危険性や注意点

SDGsやフードロスの活動にもつながり、健康効果も期待できるボーンブロスですが、気をつけたいこともあるので、確認しておきましょう。

過剰摂取のリスク

栄養価の高いボーンブロスですが、一度に大量に飲みすぎると特定の栄養素をとりすぎることになり、かえって健康被害を招くこともあるので、注意が必要です。

例えば、カルシウムをとりすぎると血液中のカルシウム濃度が高くなり、食欲不振や嘔吐、便秘など消化器系の不調につながるケースがあります。気づかずに重症化すると、意識の錯乱や昏睡状態に陥ることもあるようです。

ナトリウムやカリウムも、摂取しすぎると体調不良の原因となります。特に腎臓の調子がよくない方は、気をつけたほうがよいでしょう。

栄養素も、バランスが大切です。健康によいものでも、とりすぎると逆効果になってしまうことを心に留めておきましょう。

調理における注意点

煮込む材料となる骨は、安全な環境で育ったことが確認できるものを選ぶことが大切です。

牛で説明すると、牛の飼育方法には「グラスフェッド」と呼ばれる方法と、「グレインフェッド」と呼ばれる方法があります。

グラスフェッドは、牧草地に放たれ、自由に動き回りながら、牧草のみをエサとして育てる方法です。牛本来のあるべき姿で、育っていきます。

一方のグレインフェッドは、牧草のほかにダイズやトウモロコシの飼料を与える方法です。実は、出回っている多くの飼料には、抗生物質やホルモン剤などが使われています。グラスフェッドであれば、このような薬剤を牛が口にすることは基本的にありませんが、グレインフェッドの場合は、エサを通して牛の体内に入り、骨や肉の一部として蓄積される可能性が否定できません。つまり、煮込んだときに、スープの中に溶けだすかもしれないということです。

安全・安心のためには、ボーンブロスの材料を買い求める際に、育った履歴がはっきりしたものを選ぶのもひとつの方法です。

保存方法と賞味期限

自分で煮込んだボーンブロスは、冷蔵か冷凍で保存します。少量なら冷蔵、大量に作った場合は冷凍がおすすめです。

冷蔵の場合は、冷ましてからふたのついた容器か保存用の袋に入れましょう。賞味期限は3日程度です。

冷凍の場合は、製氷皿に入れ、キューブ状に凍らせると使い勝手がよくなります。1年ほどは保存がききますが、霜がついて味が落ちることもあるので、1ヶ月ほどを目安に使いきるとよいでしょう。

ボーンブロスの材料

ボーンブロスの材料について、確認しておきましょう。

ボーンブロスの主な材料

ボーンブロスの材料としてよく使われるのは、牛なら牛テール、豚なら豚骨や豚足、鶏なら手羽先や手羽元などです。骨がついていればほかの部位でもかまいませんし、牛・豚・鶏以外の肉を使ってもよいでしょう。

基本的な材料は骨だけですが、タマネギ、セロリ、ニンニク、ショウガ、ニンジンなどの野菜、スパイスやハーブを入れることもできます。野菜は、切れ端や皮でも十分ですし、「これを入れなければならない」という決まりはありません。

安全な食材の選び方

食材を選ぶときには表示を確認し、飼育環境が明らかなもの、有機JASマークがついたものを選ぶと安心です。

近所のお店ではなかなか手に入らないという場合は、HORIZON FARMSの通信販売をご利用ください。成長促進ホルモン剤や抗生物質をはじめ不自然なものは一切使わずに飼育された牛骨、豚骨、鶏ガラをボーンブロス用に販売しています。どのような商品があるかは、「ボーンブロス / ストック」のページをご確認ください。

ボーンブロススープの作り方

材料をそろえたら、ボーンブロススープを作ってみましょう。

ボーンブロスの基本レシピ

牛骨で作るレシピと、鶏ガラに野菜を加えて作るレシピを紹介します。

 

<牛骨で作るボーンブロス>

  1. 鍋に牛骨と、牛骨が完全に浸る量の水を入れる。
    HORIZON FARMSで購入した骨であれば、そのまま使うことができます。ただ、何か気になることがある場合は、湯通しや血抜きなどの下処理をしても問題ありません。
  2. 点火し、沸騰したら510分ほど煮込む。
  3. アクが浮いてきたら火を弱め、丁寧にすくう。
  4. 時々アクをすくいながら、52時間ほど煮込む。時間に余裕がある場合は、24時間ほど煮込むとよい。
  5. 骨を取り出し、目の細かいザルなどでこしてスープを取る。
    ※取り出した骨は、処分してください。

 

<鶏ガラと野菜で作るボーンブロス>

  1. 鍋に鶏ガラと野菜を入れ、材料が浸る量の水を入れる。
    HORIZON FARMSで購入した鶏ガラは、そのまま使うことができますが、何か気になることがある場合は、湯通しや血抜きなどの下処理をしても問題ありません。
  2. 点火し、沸騰したら510分ほど煮込む。
  3. アクが浮いてきたら火を弱め、丁寧にすくう。
  4. 時々アクをすくいながら、52時間ほど煮込む。時間に余裕がある場合は、24時間ほど煮込むとよい。
  5. 鶏ガラと野菜を取り出し、目の細かいザルなどで濾してスープを取る。
    ※骨についた肉、野菜は、おいしくいただけます。ぜひ料理に活用してください。

より手軽にボーンブロスを楽しむ方法

煮込んでボーンブロスを作る時間がないという場合は、パウダーや濃縮ペーストなどを使うと手軽です。HORIZON FARMSでも、100%グラスフェッド牛の骨から作ったグルテンフリーのボーンブロスパウダー、ストック、濃縮ペースト、有機JASのオーガニック認証を受けたボーンブロススープなどを販売しています。「ボーンブロス / ストック」のページでご確認ください。

ボーンブロスを楽しむためのレシピ

ボーンブロススープは、そのまま飲むことができます。そのほか、次のような使い方もできるので、ぜひお試しください。

ボーンブロススープのちょい足しレシピ

ボーンブロススープに、少量の塩を加えたり、ハーブをプラスしたりすると、コクのある味わいになります。

彩りのアクセントとして、乾燥パセリやバジルを散らしてもよいでしょう。

ボーンブロスのアレンジレシピ

ボーンブロスは、調味料として使うこともできます。炒め物、カレーやシチューなど、味に深みを加えたいときに使ってみましょう。ソースのベースにもなりますし、隠し味としても、効果的です。

手軽に食事を用意したいときも、ボーンブロスがあれば、おいしいリゾットができます。

<リゾットの作り方>

  1. スープを適量、温める。
  2. 好みの野菜、ごはんを入れる。
  3. さっと煮たら、器に盛る。

ごはんは冷凍でもかまいません。好みで、塩味を足したり、粉チーズを振ったりしてもおいしくいただけます。卵を加えると、栄養バランも満点です。落とし卵にする、溶き卵を加えるなど、自由にアレンジしてください。

まとめ - ボーンブロスの魅力と正しい楽しみ方

ボーンブロスとは、骨を煮込んでとる出汁です。出汁には、豊かな味わいはもちろん、骨から溶け出した豊富な栄養が含まれています。食生活に取り入れれば、おいしさはもちろん、健康効果も期待できるでしょう。その際は、素材をしっかり吟味すること、過剰摂取にならないように心がけることが大切です。

HORIZON FARMSでは、グラスフェッドで飼育され、成長促進ホルモン剤や抗生物質などを使わずに育てられた骨、スープパウダーやストックも販売しています。安全・安心な食材で、話題のボーンブロスをお楽しみください。


免責事項:この記事の内容は読みやすさを考慮し、簡潔にまとめさせていただいております。さらに深く知りたい方は、ご自身でさらにお調べいただくことを推奨いたします。

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