安全な肉の選び方とは? ポイントを押さえて解説

安全な肉の選び方とは? ポイントを押さえて解説

健康に気を遣い、食品の安全性を吟味する人が増えてきました。とはいえ、食材それぞれにチェックポイントがあります。食肉に関しては、どのようなことを気にかけて選べばよいのでしょうか。売り場には同じように並べられているものの、パッケージや見た目だけではわからないことも、たくさんあります。

この記事では、安全な肉の選び方について解説します。ぜひ、今後の参考にしてください。

 安全な肉の基本知識

初めに、安全な肉とはどのような肉のことなのかを考えてみましょう。

家畜の健康と食肉の安全性

安全な肉を選ぶにあたってまず重要なのは、家畜の健康状態です。病気にかからずに育ってきた家畜の肉であるか否かは、安全性を確認するうえで、外せない条件のひとつといってよいでしょう。

理由についてはいうまでもないかもしれませんが、病気になった家畜の場合、肉質が悪くなっていることが懸念されるからです。病原菌が入り込んでいるかもしれませんし、病気によっては肉質が変化してしまっている可能性も否定できません。治療により快癒した場合でも、薬剤の影響が気になるところです。

実際、畜産農家に対しては、自治体が管轄する保健所による衛生指導や検査などが実施されています。家畜の健康に問題があると判断された場合は指導が入り、適切な対処をしなければなりません。

食肉の安全性という点では、そのくらい家畜の健康状態に注意が払われているといえます。

家畜の飼育環境

もうひとつ、安全な肉か否かを判断する条件として挙げられるのが、家畜の飼育環境です。

一般消費者が家畜の飼育現場を目にする機会は、めったにないことですが、どこも同じというわけではありません。飼育環境は畜産農家により千差万別で、狭い飼育小屋に押し込められて育つ家畜もいれば、家畜本来が過ごす環境で、のびのびと育っている家畜もいます。

人間にも当てはまることですが、劣悪な飼育環境に置かれていては、健全な成育は期待できません。たとえば牛を例にして、考えてみましょう。

牛は本来、広い放牧地で自由に草を食べながら、のんびりと育つ草食動物です。その牛が、自由に動くこともできない狭い場所で育てられているとしたら、どうでしょうか。かなりのストレスがかかることは、想像に難くありません。動くことができないストレスは、肉質にも影響を及ぼすでしょう。

また、飼育環境という点では、どのような飼料を与えられているかも、安全性を左右します。早く成長させるための化学的な処置を施した飼料を与えるケースもあれば、その家畜が食べるべきエサを与えて成長を見守ることもあるのです。

この違いは大きく、人間の体の健康状態が食べたもので良くなることもあれば悪くなることもあるように、家畜の体にも、飼料の質によって大きな差が生じます。

健康に気を遣い、加工品は添加物の入っていない食材を選んでいるのにもかかわらず、買った肉は、化学的な飼料で育っているということもなきにしもあらず。

家畜の飼育に関しては「アニマルウェルフェア」という考え方があります。直訳すると「動物福祉」となり、「家畜が健康に育つためには、5つの自由を大切にしなければならない」という提言です。

5つの自由とは、「飢え、渇き及び栄養不良からの自由」「恐怖及び苦悩からの自由」「物理的及び熱の不快からの自由」「苦痛、傷害及び疾病からの自由」「通常の行動様式を発現する自由」で、欧米を中心に取り組みが広がっています。

詳しくは、別記事「アニマルウェルフェアとは? 意味や注目される背景など」で解説していますので、ぜひご一読ください。

安全な肉を選ぶポイント

安全な肉について、基本的なことはわかっていただけたでしょうか。では、具体的にどのようにすれば安全な肉を選ぶことができるのか、3つの観点から説明します。

肥育ホルモン剤不使用の肉の選び方

肥育ホルモンという薬剤をご存じでしょうか。人為的に家畜を太らせるために、投与されるもので、農林水産省のサイトには「動物用医薬品等」と記載されています。

なぜこのような薬剤が使われるかといえば、早く成長すればエサ代が節約できるうえに、出荷までの期間を早めることができるからです。つまりは人間の都合であり、不自然な育て方ともいえます。

では、どのようにして肥育ホルモン剤不使用の肉を選べばよいのでしょうか。

実は肥育ホルモン剤の使用制限については、国ごとに異なっているというのが実情です。ちなみに日本では、肥育ホルモン剤の使用は承認されていません。農林水産省のサイトにも、「国内の食肉に、肥育ホルモン剤は使われていない」という旨が明記されています。つまり、国産の肉であれば、肥育ホルモン剤は使われていないと考えられるということです。

ただしそれは「輸入された肉はNG」ということではありません。国が肥育ホルモン剤の使用を認可していても、畜産農家や農場の判断のより、不使用というところもあるのです。

安全性でいえば、そのように育てられた肉を選びたいところですが、スーパーの店頭でそこまでチェックするのは、難しい面もあります。

そうなると、はっきりと「肥育ホルモン剤不使用の肉を扱っている」ことを謳い、肉の産地にまで責任をもって仕入れている業者から買うほうが安心できるでしょう。

遺伝子組換え飼料の不使用の意義

遺伝子組換えについては、生産現場から消費者からも、さまざまな声が上がっています。安全性が確認されていないこと、アレルギーなどの健康被害が報告されていること、生態系を乱す恐れがあるなどの問題は当然なのですが、遺伝子を組み換えるという操作をおこなうこと自体が、自然に反することといえます。

たとえ、遺伝子組換えの食材を選ばないように気をつけたとしても、家畜が遺伝子組換えの飼料を食べて育っているとしたら、間接的に体の中に入り込んでしまうことになります。

安全な肉を食べたい場合は、自然由来のエサを食べて育ったものを扱い、なおかつ信頼できる業者をから購入することが、安心のできる方法です。

抗生物質不使用・無薬飼育の肉の選び方

ここで、家畜に対して抗生物質や薬剤が用いられるのは、どのようなときかを考えてみることにします。

まずは、病気になったときです。これは、家畜の健康を守るために必要なことですし、医師の処方のもとに必要量が必要期間、投与されます。この点はアニマルウェルフェアの観点からも大切なことです。

しかし、抗生物質や薬剤は、病気予防のためにも投与されることもあります。予防を目的とした場合、たとえ健康であっても投与し、しかも継続して投与しなければなりません。結局は投与が過剰になり、やがては菌が抗生物質に耐性をもったものに変異してしまうこともあるでしょう。

懸念されているのは、そのような菌が人に健康被害をもたらす恐れがあることです。

有機畜産物では、基本的に予防を目的とした抗生物質の使用が禁じられています。そう考えると、有機生産やオーガニックを掲げる店で購入することが安全な方法といえそうです。可能であれば、取り扱っている肉の状況をしっかり把握している業者から購入すると、より安全で安心といえるでしょう。

まとめ - 安全な肉を選んでみませんか

安全な肉の選び方、その重要性については、おわかりいただけたでしょうか。ご自身や家族の健康のためにも、ぜひ、できることから取り組んでみてください。なお、HORIZON FARMSで取り扱っている食肉は、すべて、抗生物質不使用・ホルモン剤不使用・放牧育ちであることを確認しています。安全性もおいしさも自信を持って提供していますので、ぜひこの機会に召し上がってみてください。


免責事項:この記事の内容は読みやすさを考慮し、簡潔にまとめさせていただいております。さらに深く知りたい方は、ご自身でさらにお調べいただくことを推奨いたします。

コメントを書く

担当者がコメント内容を確認し公開させていただきます。

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleプライバシーポリシーおよび利用規約が適用されます。

無料配送

お買い上げ合計金額が10,000円以上の場合、送料無料となります。※ 沖縄・北海道を除く