目次
ボーンブロスとは?離乳食に使うメリット
ボーンブロスとは、牛・鶏・豚などの骨をじっくり煮込んで抽出した出汁のこと。骨から溶け出すコラーゲン、アミノ酸、ミネラルなどが豊富で、赤ちゃんの成長を支える栄養源として注目されています。
離乳食に使うメリットは以下の通りです。
- 消化吸収がよく、胃腸にやさしい
- 野菜などの素材のうま味を引き出し、味覚形成に役立つ
- 栄養価が高く、少量でも効果的
- 無添加なら安心して使える
ただし、赤ちゃんに与える際は、月齢に応じた使い方と注意点を守ることが大切です。
離乳食にボーンブロスを使う際の注意点
赤ちゃんの食事にボーンブロスを取り入れる際は、以下の点に注意しましょう。
アレルギーの可能性に配慮する
初めて与える食材は、必ず少量(小さじ1程度)からスタートし、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。鶏・牛・豚などの動物性食材は、まれにアレルゲンとなることがあります。特に家族に食物アレルギーの既往がある場合は慎重にお選びください。
脂質の摂りすぎに注意
ボーンブロスには、骨や肉から溶け出した脂質が含まれます。離乳食期の赤ちゃんには、脂質の摂りすぎが下痢などの消化不良につながることがあります。煮込み後に表面の脂を取り除くなどの工夫も有効です。
栄養バランスを意識する
ボーンブロスは単体で必要な栄養を全て補えるものではありません。主食・野菜・タンパク質を組み合わせたバランスの良い食事の中で、風味づけや栄養補助として活用するのが理想的です。
無塩・無添加のボーンブロス基本レシピ
HORIZON FARMSでは、グラスフェッドで育てられた牛骨・牛テールや放牧鶏の鶏ガラ・手羽元・オーガニック野菜など、安心して使える素材を取り扱っています。以下は、離乳食に使える無塩・無添加・香味野菜なしのボーンブロスの作り方です。
材料
- 鶏ガラまたは手羽元:約500〜700g
- にんじん:1本(皮をむいて輪切り)
- かぼちゃ:50g(皮を除いて一口大)※さつまいもなどお好みの野菜でもOK
- 水:約2リットル
※香味野菜(玉ねぎ・セロリ・にんにくなど)・酢・塩は使用しません。
作り方
- 鶏ガラや手羽元は流水で軽く洗い、血や汚れを落とします。気になる場合は湯通ししてもOK。
- 材料を鍋に入れ、水を注ぎます。材料が完全に浸るくらいが目安です。
- 中火で加熱し、沸騰したらアクを丁寧に取り除きます。
- 弱火にして、蓋をせずに2〜3時間じっくり煮込みます。圧力鍋なら加圧後30分でもOK。
- 火を止めたら、ザルや布で濾してスープだけを取り出します。骨や野菜は取り除きます。
- 粗熱をとり、冷蔵または冷凍保存。製氷皿でキューブ状にすると離乳食に使いやすく便利です。
保存の目安
保存方法 | 期間の目安 | 備考 |
冷蔵 | 2~3日 | 密閉容器で保存 |
冷凍 | 約1か月 | 製氷皿で小分けがおすすめ |
離乳食初期(5〜6ヶ月頃)の使い方とレシピ
この時期は「ごっくん期」。ペースト状の食事が中心です。ボーンブロスは、野菜ペーストやおかゆに少量加えることで、風味と栄養をプラスできます。
にんじんのボーンブロスペースト
材料(1食分)
- にんじん:20g(皮をむいて薄切り)※さつまいもやカボチャなどのお好みの野菜でもOK
- ボーンブロス:大さじ1
- 水:適量
作り方
- にんじんを柔らかくなるまで茹でる(約10分)
- 茹でたにんじんとボーンブロスをブレンダーでなめらかにする
- 水で濃度を調整(とろみがある程度)
- 粗熱をとってから与える
冷凍保存OK:製氷皿に入れて冷凍し、1週間以内に使い切る
離乳食後期(9〜11ヶ月頃)の使い方とレシピ
「もぐもぐ期」では、食材の種類も増え、味のバリエーションが求められます。ボーンブロスは、煮物やスープのベースとして活用できます。
ボーンブロスがゆ(野菜入り)
材料(1食分)
- ごはん:50g(軟飯)
- にんじん・かぼちゃ:各10g(みじん切り)
- ボーンブロス:100ml
作り方
- 野菜をボーンブロスで煮る(柔らかくなるまで約10分)
- ごはんを加えてさらに5分煮る
- 全体がなじんだら火を止め、粗熱をとる
- 必要に応じてフォークで軽く潰す
アレンジ:青のりやすりごまを少量加えると風味アップ
白身魚とブロッコリーのボーンブロス煮
材料(1食分)
- 白身魚(タラなど):30g
- ブロッコリー:10g
- じゃがいも:10g
- ボーンブロス:100ml
作り方
- 野菜と魚をボーンブロスで煮る
- 必要に応じてフォークで潰す
- 粗熱をとって与える
離乳食完了期(12〜18ヶ月頃)の使い方とレシピ
「かみかみ期」では、家族と同じメニューに近づける工夫が必要です。ボーンブロスは、リゾットや煮込み料理に使うことで、自然な味付けと栄養強化が可能です。
トマトと豆腐のボーンブロスリゾット
材料(1食分)
- 軟飯:50g
- トマト:20g
- 絹ごし豆腐:30g
- 玉ねぎ(加熱済):10g
- ボーンブロス:150ml
作り方
- 玉ねぎ・トマトをボーンブロスで煮る
- 豆腐と軟飯を加えてさらに煮る
- 粗熱をとって器に盛る
チキンと野菜のボーンブロス煮込み
材料(1食分)
- 鶏むね肉:30g(小さめの一口サイズ)
- にんじん・かぼちゃ:各15g(食べやすい大きさ)
- ボーンブロス:150ml
- 水:50ml
作り方
- 鶏肉と野菜を鍋に入れ、ボーンブロス+水を加える
- 弱火で15分ほど煮込む(鶏肉に火が通るまで)
- 野菜が柔らかくなったら火を止める
- 粗熱をとってから器に盛る
アレンジ:粉チーズを少量ふるとコクが出て、食べやすくなります(完了期以降)
ボーンブロスの保存と使い方のコツ
- 製氷皿でキューブ状に冷凍すると便利
- 1回分ずつ解凍して使えるので衛生的
- 冷凍保存は1ヶ月以内が目安
- 忙しい日でも、電子レンジで解凍してすぐ使える
離乳食に使う際は、解凍後に再加熱し、必ず人肌程度まで冷ましてから与えましょう。
安心・安全なボーンブロスを選ぶには
赤ちゃんに与える食材は、飼育環境や添加物の有無が重要です。HORIZON FARMSでは、グラスフェッドで育てられた牛の骨・放牧鶏の骨など、成長促進ホルモン剤や抗生物質を使用しない安心素材を取り扱っています。
さらに、アニマルウェルフェア(動物福祉)の観点からも、放牧飼育された家畜の骨を選ぶことは、倫理的にも安心できる選択です。農林水産省では、動物がストレスなく自然な行動をとれる環境で育てることを推奨しており、HORIZON FARMSで取り扱っている商品の放牧飼育方針はこの理念に沿ったものです。
おすすめ商品:
- グラスフェッド牛骨・牛テール
- 放牧鶏の鶏ガラ・手羽元
- 有機JAS認証のボーンブロススープ
詳しくは「ボーンブロス / ストック」ページをご覧ください。
まとめ:赤ちゃんの成長を支えるやさしい一杯
離乳食にボーンブロスを取り入れることで、栄養・味覚・消化の面で多くのメリットがあります。月齢に応じた使い方を守りながら、安心できる素材を選ぶことで、赤ちゃんの健やかな成長をサポートできます。
特に、無塩・無添加・香味野菜なしのレシピは、アレルギーや消化の負担が気になる赤ちゃんにも安心。HORIZON FARMSの高品質な骨を使えば、家庭でも手軽に“やさしい一杯”を作ることができます。
忙しい毎日でも、冷凍ストックを活用すれば、手軽に栄養をプラスできます。ぜひ、家族の食卓にボーンブロスを取り入れて、赤ちゃんの「はじめての味覚体験」を豊かにしてみてください。
免責事項:この記事の内容は読みやすさを考慮し、簡潔にまとめさせていただいております。また、一般的な情報提供を目的としており、専門的な助言を代替するものではありません。さらに深く知りたい方は、ご自身でさらにお調べいただくことを推奨いたします。
出典
- 厚生労働省. (2020). 食物アレルギーから見た離乳食の考え方(PDF) https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000464805.pdf
- 日本小児アレルギー学会. (2021). アレルギー疾患対策基本指針 第6章 https://www.jspaci.jp/guide2021/jgfa2021_6.html
- 消費者庁. (n.d.). 食品添加物表示に関する情報 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/food_additive/
- 農林水産省. (n.d.). アニマルウェルフェアの考え方 https://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/animal_welfare.html